虫の知らせⅡ
父方の祖母が亡くなった時は、亡くなる一週間ほど前に、葬式の夢を見ました。
夢の中、両親と自分が喪服を着ていたので、ああ、誰か死んだのかと思っていました。誰の葬式なのかは分からなかったのですが。
一週間後、私の元に祖母が亡くなったと連絡が入りました。
死の前日、降った雪を隣近所まで掻いて片付けるほど元気で、夕飯もおかわりするほど元気だった祖母。
当日の早朝、ガバッと勢いよく布団から起き上がり、バッタリ倒れたそうです。脳溢血による急死でした。
祖母の葬儀後、一週間前に葬式の夢を見たと呟いた私に、母も見たと力無く呟いたのが忘れられません。
私と母は、同じ日に同じ夢を見ていたようです。
義母が亡くなった時も、一週間前に夢を見ました。
とんでもない嵐の中、二階の廊下の窓が全開で暴風雨が吹き込む中に、ずぶ濡れの義母が立っていのです。
どうしたの?どうやって来たの?と尋ねる私に、義母は「帰って来れなくなると思って…。」と答えました。
とにかく中に入って、窓を閉めるから…と寝室に招き入れた所で目が覚めたのです。
翌日、病院に急ぐと義母は酸素吸入をしていて、看護師に昨夜はひどく苦しんで痰吸引を施した後、酸素吸入を始めたと教えられました。
ああ、義母は昨夜、逝き掛けたのだ。それを私が引き留めたのか。もう長くはないと、告げに来たのだと…その時に義母の死期を悟りました。
一週間後、義母は亡くなりました。
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