子供の頃に読みたかったなー。

 登場人物が、皆、個性的で、そこがいい。
 サナはどこか自分をよく見せようとしているけれど、微妙にずれているところがいいし、ユナはボーイッシュであることに個性を感じつつも、女の子らしさをかすかに感じさせるところがあって、そのあたりに萌える。
 蛍ちゃんは思わず保護者になりかけてしまうほどかわいいし、王子はどこかつかみ所がないように見えて、実はすごいことをやっていて驚いた。うむ、それなら仕方ない。
 総一郎は、完璧超人のくせに、どこかピントが外れており、そこが魅力的。そこはかとなくギルバート・プライスの空気を感じる。

 多分、子供の頃に読んでいたら、素直にこのメンバーに入って、いっしょに学級新聞を作ったり、遊園地に遊びに行ったりするところを想像できたんじゃないかな。物語を読むだけでなく、その中に入っていけたと思う。
 おもしろかった。

 あ、私のお気に入りはロベルタさんです。いや、素晴らしい。ぜひとも目面倒を見ていただきたい。

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