主人公のヒカルは気がついたら異世界に飛ばされて……。
なんていうとテンプレに則った異世界モノか、と思われるかもしれませんが実はかなり違います。
まず、この物語はヒカルの目を通して進んでいきます。
その世界で黄金竜の話を聞きますが、その目的や正体はよくわかりません。
神か悪魔か敵か味方か。
信仰する者あり、討伐をしようとする者あり。
そしてヒカルは便利なアイテムを持っていますが、万能ではなく、またヒカル自身あまり強くないです。
こんな状況でも、ヒカルは真っ直ぐひたむきに生きていきます。
果たして黄金竜の正体とは?
ヒカルは元の世界に帰れるのか?
とにかく読み応えありますがとても読みやすく、テンプレじゃない異世界ファンタジーを求めている方にオススメです。
腕時計はお持ちだろうか?
ポケットから携帯電話を取り出して時間を確認するのは、あまりスマートとは言えないだろう。
やはり社会人たるもの、腕時計は付けておきたい。安くてもいい。
だが、できる範囲でこだわりたいもの。
機械式時計はお持ちだろうか? 私は特に自動巻きが気に入っている。
精度はクオーツに劣るが、腕の動きで半円の振り子がゼンマイを巻き上げ、「てんぷ」を往復させ、時を刻む姿が裏蓋のガラス越しに見えるのは芸術的だ。
何より使わずに置きっぱなしだと止まってしまう。そう、持ち主と一緒に生きているのだ。
本作の主人公は、若き時計技師だ。
原付を駈り、大きな秘密を持った時計を持って、見たことも無い世界を駆ける。
これほどの浪漫があるだろうか? 面白くならない訳がない。
まだ序盤だが、今後が非常に楽しみな一作である。