第3話
盗まれた情報、それは、言語認識機能を取り入れたデジタルカメラの機密情報だという。この中の仕事忍から奪還作戦に参加するらしい。
「まずは、参加したい人はいるか?」
そんなの荷が重すぎる………。俺みたいな新入りは行くべきじゃないな。
「いないようだな。では指名でいくぞ」
ごくっと息をのむ。会議室の空気が重くなる。
「リーダー、田中安次」
「分かりました」
「山本遼」
「はい」
「櫻井隆彦」
「りょ」
おいおい、この人返事軽すぎ。
「おい」
「は、はい……」
まさか………。
まさかまさか……………。
「お前、いけ」
「わ、わ、わかりました」
「では、作戦を立てておくように。実行は今夜だ。頼んだぞ。」
「では、解散」
やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい
どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう
うーわーあーやーバーイー、
終わった…………。
「おい、新入り」
不意に声を掛けられ、びびる。
「……は、はい」
声を掛けてくれたのは山本遼さんだった。
「あんまり気を落とすな。ひとまず屋上、行こうか」
「何で僕みたいな新入りが選ばれたんですか?」
「まあ、それで落ち込むのも分かるが」
「落ち込むっていうか、心配で………」
「そりゃ心配だろ。俺だって不安なんだし。
だから、お前は選ばれた。誰かの上になったとき困らないように一つでも経験を積めるようにね。俺の時だってそうだったからな。そんな事もあって今の俺がいる」
「だから、がんばれ。いや、頑張ろうぜ」
「……はい!」
何だか今の話、ジーンときたな。突き刺さったな。
「よし!頑張るぞー」
気合を入れて立ち上がる。
作戦決行まで、あと、12時間
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます