涙もろいので、涙ボロボロ流しながら読み、運命について考えさせられました。来世でまた出会いたいと願う二人、同じ時代に同世代として身近に二人生まれ変われて……うわーん! 涙涙涙…… 本当に良かったですね。桜はすぐに散ってしまって儚いですけれど、また次の年に再び花開きます。主人公二人はきっと何度でも生まれ変わり、仲睦まじく寄り添って生きていくことでしょう。
幕末を生きる侍と病気の女性。現在を生きる高校生で剣道部の男女。一見無関係な二つの時代が交互に描かれますが、話が進むにつれて一つの物語に集約されていきます。病気の女性が伝えたかった言葉。その結末が切なくて、途中からずっと泣いてばかりいました。だけどその想いは時を超えて……それと、タイトルにもある桜の描写がとても綺麗です。桜色のラブストーリー、是非ご覧ください。
桜舞い散る春の日に読みたい作品。 高校剣道部の行峯には、よく見る夢があった。その夢の中で彼は、病に伏した女で、愛しい侍がいる。 一方、現実の高校生活では、同じ部活の無愛想女子篠原に、試合でコテンパンにやられてしまう。だが、その直後彼女の口から零れた言葉に、行峯は前世の記憶を呼び覚まされる。 過去と未来。前世と現世の記憶がクロスオーバーする恋物語。短い文字数で、無駄なく、積み重ねるように盛り上げてゆく恋愛譚。 桜舞い散るこの季節に、出会えたことを感謝します。
物語は過去パートと現在パートの2部構成となっているのですが、この過去と現在を交互に展開する構成方法がとても素敵でした。この演出により、「遠い昔の物語、そして現在……」というように時間の流れ通りではなく、過去と現在がまるで同時に進行しているかのような感覚を読み手に与えます。あの時と今。お互いの気持ちのすれ違いや悲しい出来事に切なさを感じました。読後には温かい気持ちになれるとても素敵な作品です♪
わかりやすい構成。「過去」と「現在」を交互に見せることで、登場人物の繋がりをより深く、濃く書くことに効果を発揮している。非番の時に、訪れてるであろう隊士の人柄が表れている。「死」の匂いはいつもつきまとうが、結末は希望ある締めくくり。只々、こう願わずにはいられない。末長く、二人に幸あれ。
ありがちなストーリーが、巧みな構成と情景描写に彩られ、切ない恋心に胸が締めつけられます。 150年の時をこえて。あの日伝えられなかった想いが、やっと君に届く。
ストーリー的には目新しいものではないですけど、その場の情景が目に浮かぶ詩的な表現とテンポの良い文章で、普段は忘れてる人の愛、生と死の意味、そんな事を考えたくなります。タイミング的には麻央さんの事も有り、昔から死の恐怖に立ち向かうため人は小説を綴ってきたんだなって思ったり…