第15話困難?

俺はある所にいた。

そこにはドアはない。

中は木材ではなく、石で出来ている。

窓は1つ。手の届かないような場所にあり、小さい。

他には小さなトイレがあるだけ。

そんな所に俺は数時間、ただ座っていた。

こんなとこに来る者のは、ごくごくわずか。

そのごくごくわずかの中に俺は含まれている。


「被疑者ケンマさん、そこからでてください」


声の主は俺をここまで連れてきた女性だ。


「ついてきてください」


そうして、ついて行った先はある部屋。


「ここに部屋に入り、椅子に座ってください」


中には机が2つ。

1つは椅子を向かい側に1つずつ置き、もう1つにはイスが1つあり、男性が座っていた。ペンを持ち机の上には紙がある。

俺は指示されたようにイスに座る。

すると女性は向かい側のイスに座りこう言った。


「では、これより取り調べを行います」


そう、俺は警察署におじゃましていた。





「初めにいいですか?」


「どうぞ」


「街の中でスキルを使用するのはどれぐらい重い罪なんですか?」


「それは罪の中でも重い罪に入ります。その理由は簡単です。もし、この法がなければ魔法使いのスキルで人を殺すこともいとも容易く出来ます。他の職業でも同じことが言えます」


たしかに冒険者じゃない人から見たら、どんなスキルも危険だもんな。


「もういいでしょうか。では名前と冒険者としての職業をお願いします」


「名前は遠藤剣真。職業は略奪者です」


「嘘はついていない」


そう女性がいうともう1つの机に座っていた男性が紙に何か書き始めた。

なぜ今、嘘じゃないと判断できたのか?

そう俺が不思議に思っていると…。


「嘘かどうかほんとにわかるのか?みたいな顔ですね。その様子じゃ、警察の職業の人は1つだけスキルを得られるのを知らなそうですね。実は警察の職業に就くと、相手が嘘をついてるかどうか判断できるのです」


この世界の警察チートやん。

警察全員がそのスキル使えるとか怖いやん。


「それより、それよりこの職業はなんですか?聞いたことが無いのですが」


女性は首を傾げて、聞いてくる。


「この職業は俺だけの職業なんです」


「う、嘘ではない。どんなスキルがあるんですか?」


その質問がくるのを待っていた。

なぜなら、ここで俺のスキルが人に影響を与えない。ということを証明出来れば、ここから出られるかもしれないからだ。

だからこそ慎重に説明する。


「スキルは今のとこ、略奪の1つだけです。これは相手のステータスを2つまで奪い自分のステータスに上乗せすることが出来ます。時間制限があり、それを超えるとアドバンテージが発生し、一定時間使えません」


噛まずに正確に言えた。

よし!思わず心の中でガッツポーズをとる。


「嘘ではない。ではそのスキルをなぜ使ったのですか?」


この質問も予想通り。

なんて返すかはもう決まっている。


「実は、俺が選んだ服に対して、仲間の者がファッションセンスがないと侮辱してきた『今のは嘘だ』」


「え!」


なんでだ。俺はいま俺が感じたことに対して嘘偽りなく話した。

なにが…。

……

フッとあることに気がついた。

まさかとは思うが、俺のファッションセンスを侮辱にされた。

ではなく、俺のファッションセンスはほんとになくて、勝手に俺が侮辱されたと思い込んだということ、なのか…?


「実は、俺のファッションセンスはほんとにないんですけど、仲間にそんな良い評価をしてもらえなくて、侮辱されたと思い込み、怒ってスキルを使ってしまいました…」


「こ、これはほんとの、ようだ…」


女性も俺を可愛そうな目で見てくる。

今すぐ泣いてもいいかな?

なんでだよー!ファッションセンスなんて人それぞれだろ〜!!


「しかし、なぜスキルなんか使ったんですか?冒険者カードを作る時に受け付けの人から説明が簡単にされるはずなのですが?」


「はい?そんなのされてませんが?」


「嘘じゃない…今すぐこの人に冒険者カードを渡した受け付けの人を呼んでくれ!」





「本っ当にすみませんでした!!」


ここは警察署から少し離れたところ。

そして、この声は呼ばれた受け付けの女性のもの。

今回の騒動は、受け付けの人が略奪者の職業について、驚きすぎて、ついついスキルを街で使用禁止ということを伝えるのを忘れてしまったことが原因と判断され、俺は警察署から出ることができた。


「いいですよ。同じ立場に俺もいたら、忘れてると思いますし」


「でも…」


結構気にしているな。

慰めてあげたいが、日本で人との関わりをあまりしなかった俺には難しいな。


「んー、じゃあこのあと飯を奢って貰えませんか?お腹減っちゃって」


「そんなことでいいですか?」


「こんな美人な人とご飯を食べられることより、嬉しいことはありませんよ」


そんなキザなセリフをいう俺。

恥ずかしいが、ほんとのことだ。

すると、その女性は…。


「慰めもらい、また迷惑かけましたね。分かりました。じゃあ、ここの近くにお気に入りの店があるので一緒に行きましょう。仕事の方は今日の分、もう終わってますし」


「大丈夫そうですね。えっと、名前は…?」


「名前はミレナです」


「じゃあ、ミレナさん。その店に行きましょう」


そうして、俺は今日、大きな困難を乗り越えた。

まあ、こんな困難、乗り越える必要ないんですけどね。

でも、ミレナさんと仲良くなれたことはすごく嬉しい。


明日もいい事がありますように。


そんな願いをしながら、ミレナさんについていった。


――――――――――――――――――――

第15話となりました。

今回は自分的に面白くできた?とは思います。

語彙力がないので、うまく表現出来たかはわかりませんが、がんばります。

次の話も冒険者にはまだ出ません。

そこら辺はご勘弁を。

では、読んでいただきありがとうです!




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