第59話 タオルケット

秒針の音が響くくらいに

静かすぎる夜がゆるり流れて

ささやかな輝きをくれる

小さな星たちを数えて


つかめなかった明日を思い

その静けさに身を委ねて

閉じられた瞳にはもう

何も映してはくれないから


深く深く沈む夜の中

一体どんな夢を見るのだろう

せめて柔らかいタオルケットが

そばにいてくれればいい


深く深く沈む夜の中

淡くほほえみながら見る夢は

透明な静寂に吸い込まれて

広がる闇に溶けていく



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