第四話 あきらめたら終わり 気持ちをリセットして
諸々買い物を済ませて帰宅。
「とりあえず、なんか食べないと」
腹が減っては戦はできぬ。
ショックで食がほしょくなってたから、しっかり食べて栄養取っとかないとね……って、まさかのモノローグで噛んだわ。
きっと、どこぞの眼鏡をはずされることが弱点の氷の悪魔が乗り移って、ぷっ、くくくとか笑ってるに違いない。
「疲れてるのよ、あたし……」
それは、その通りよね。昨日寝たの三時で起きたの六時だし。
それはさておき。
「さて、どれにしよっかな♪」
キッチンの一角に据え付けたコンテナの中を漁る。
中身は、こんなこともあろうかと、乙女の嗜みとして買い置きしてある各種カップ麺。湯を沸かして注ぐだけで一定の栄養が得られる人類の英知に浴することは、とても自然な行為なのよ。
あ、勿論、普段は、自炊、してる、わよ?
あくまで、今日は疲れてるから、そういうことだからね!
「って、誰に言い訳してるんだろ?」
そうして選んだのは、蒙古タンメン中本のカップ麺。
辛さって美味しいよね? あと、タバスコは辛いんじゃなくて酸っぱいよね? 飲もうと思ったら飲めるよね?
とか思いながら、しっかり辛味油を全部注いでガッツリと頂く。
適度な辛味(※適度には個人差があります)を得て、寝不足の頭に活が入ったわ。色々引き摺ってた気持ちをリセットして、作業に挑めそう。
そこで焦らず、カップをさっと水で流してゴミ袋に放りこみ、箸を洗い(こういったことは食後直ぐやるのが乙女の嗜みよね?)、いよいよ、作業に入る。
「ダメ元だからね……」
期待しすぎて裏切られることのないよう、そう、自分に言い聞かせながら、購入してきた SATA->USB3.0 変換コネクタに、梱包を解いたサーバのハードディスクを接続。
そうして、メインの Windows10 Pro の PC に、ドキドキしながら接続して……
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