バレンタインにぴったりの、ショートショート小説。過不足のない、シンプルで、とてもあたたかい――読んでよかったと思える小説でした。
黒澤伊織です。旧ペンネームは山野ねこ。出版するときに、なんか作品とそぐわない名前だったので、重めの名前に変えました。 作風としては、社会派の小説が多いです。…
行間に物語があることを教えてくれる、そんな作品です。
こんなに少ない文字数なのに相手への思いが間違いなく伝わってくる文章力と表現力が素晴らしいです。あえてすべてを説明しないラストが、だからこそ印象に残ります。
待ち侘びた便りから零れ落ちるのは、互いを想い合うこころ。さらさらと、砂漠の砂のように、それは尽きることもなく。愛情と、心細さと、帰還への祈り。短い文章のなかに、それらが溢れています。
ほんの数百字で表現された場面の濃密さ私がレビューに何文字も費やすより本編読んだ方がこの驚きがよく伝わると思います
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