レトロな雰囲気で語られていく、なさけなさが魅力的な小説家と飄々とした少し強引な記者男二人を中心にして語られる良き古き怪奇小説。面白くて一気に読んだ。なんていうか本で売ってたら絶対に買って本棚に置いときたいタイプ
百物語にはひとつ足りない、「怪談」と呼ぶには色合いが淡い。此岸に留まる死者たちの情念は少し怖くて物悲しく、儚く弱い。昭和初期の帝都を舞台に、酒飲みで怖がりの三文文士の大久保は、学生時代からの…続きを読む
「死んだ奴は、精々、たまに思い出してやるくらいがちょうどいい」この言葉に、この物語が抱える情緒があらわれている。主人公の二人を含め、どの登場人物も人間味にあふれた欠陥をかかえているし、彼らが巡り…続きを読む
子供の頃から妖怪ものの話や古いミステリが好きで、よく読んでいました。 本作はそのテイストが大好きな方が、惜しげもなくそのエッセンスを出して書いているのが肌で感じられます。 酒、それは古くからカ…続きを読む
いい意味で昭和初期のなんとも言えない雰囲気を漂わせた作品。主人公二人の軽快なやり取りと共に、独特の世界観の中で語られて行くホラーは絶品です。
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