ヒョロヒョロとした主人公がなぜか大男たちをなぎ倒す、そんな軽いSFが溢れかえる中、この作品は特別な存在感を放つ作品です。
マッシブな主人公が、強烈な個人史を持ち、強い意志で行動する。まさに世界中の物語が本来持っている、『英雄のあり方』が表現されています。
SF好きにはたまらないのが、様々なメカニック。巨大なリボルバーに浮遊する自動車、二足にも四脚にもなるマニピュレータ・バイクなどです。宙を浮くバイク、機械好きにも十分楽しめるでしょう。
SF好き、ハードボイルド好き、メカ好き、なら誰でも楽しめます。
文章構成も巧みで、キャラクター設定、動機付け、章ごとの構成も非常に完成度が高いですね。
読んで損はない良作です。
皆さんもぜひお読みになって下さい。間違いないです。