第47話 雑踏の中

華やいだ人ごみの中

少年の孤独は影を増す

ここにいる自分に

どうしても自信が持てなくて

そっと息を殺してみる

現実がふっと遠のいて

彼は少し微笑んだ

「僕がここにいることは

僕がここにいないことに

限りなく近いんだね」

それでも少年は歩き出す

雑踏をすり抜けながら

青い孤独を抱きしめて

自分をここに刻み付けるために

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