筆者の熱量が、細部の描写からすっと伝わってくる作品です。
赤城・榛名・妙義といった地元の象徴たる山々や、手練りこんにゃくの逸話など、一つひとつの描写に“群馬への誇り”と“生活の豊かさ”が満ちています。
特に地元の野菜や温泉の話など、郷土の魅力が具体的な体験として語られていくため、単なる観光紹介ではなく“そこに暮らす人の目線”が感じられます。
食べ物や景色だけでなく、県外からの認知の低さを嘆く視点にも、愛着の深さが滲みます。
読み進めるうちに、「群馬ってこんなに良いところなんだ!」と読者自身も住んでみたくなるような説得力ある文章で、郷土愛エッセイとしての完成度が高いと感じました。作者の郷土への愛を素直に受け取りながら読みたい一作です。