王様を助けるためにエルフの霊薬を求めて森を訪れる王子と、その森で出会ったひとりのエルフとのひとときの冒険。
難しい表現は使われていないのに、王子とエルフの会話は軽快なようでいて、まるで禅問答のように噛み締めるほど深みが感じられます。
さらりと読ませる短めの文章の連続なのに、描写がとても美しく、装丁の凝った絵本を読んでいるかのようでした。
物語の結末は、淡々と、それまでのようにさらりと書かれていますが、ふたりの胸に去来したものを想うと ぎゅっ…… ってなります。
禅問答と書きましたが、決して説教臭い訳ではなく、読後の今はとても爽やかな余韻に浸っています。
素敵な物語をありがとうございました。