第59話 生き恥を晒す

 正直に告白します。おいら、金曜の夜に服薬自殺を図りました。しかし、致死量まで飲むことができずに、生き恥をさらしています。


 生き残ったら生き残ったで、厳しい生き地獄が待っています。まず、副作用。体全体が麻痺して、トイレにも、水を飲みに冷蔵庫まで行くのに三十分近くかかる。その道中も転んだり、目がくらんでしゃがみこんだりと山あり、谷あり、ラジバンダリーです。視覚もおかしくなって、目の前のグラスが取れない。ペットボトルが取れない。やっと取ったペットボトルから水をグラスに入れようとするけれど明後日の方向に飛んで行ってしまう。こうなると長時間立っているのが辛くなり、うずくまってしまう。

 結局、昼くらいまで横のなっていなくちゃなりませんでした。


 あの、こんな話、面白いですか? 他山の石と思えば面白いのかな。


 近親、友人に自殺をされた方はいませんか。おいらにはいます。出生してから二十年、自分の子供のように思っていた男子(続柄は書きません)が自殺しました。おいらより、相当後に生まれて、幼児の可愛らしさと扱いの難しさを教えてくれて、おいらの唯一の結婚式にも来てくれた、その男子。いつも、思っています。この体を使っていいから、自由に使ってくれ。おいらの意識なんかどこぞに吹き飛ばしてくれ!


 その結果があの躁状態だったら、諦めもできます。おいらは言いたい。もっともっとおいらの体を使って生き返れよ!


 男子の死の後からおいらの人生は暗転してゆく。大震災もあった。離婚もした。一人暮らしで気が狂った。


 おいらの感受性は他の人と違うらしい。かっこいい言葉を選べば、繊細なんだと思う。繊細な人間は長く生きられない。世の中が敵に見えてしまう。一人一人は善良でも集団になると悪意が生まれる。それが自分に向けられたら、おいらは逃げるしかない。そうすると自殺したくなる。金曜日に致死量の薬を飲まなかったのは、この世に未練があったのだろう。


 今、病気で苦しんでいる人はたくさんいる。おいらが代わってあげたい。でも現実には無理な話だ。偽善的なことを言うなと意見する人もいるだろう。だけど、おいらの苦しみが死によって終わるのならそれでいい。


 原始人に生まれ変わりたかった。今の、未来のテクノロジーについて行けない。

 畑を耕して、稲作をやって、産み出す喜びを感じたい。カクヨムでそれを感じたかったが、なんとなく違う。原始と違って政治が入ってくるからだ。もう、政治なんてこりごりだ。誰が一党独裁政権を後押ししたんだ。新しい風を送り込む人間はいないのか?


 話がとっちらかった。要するにおいらは自殺も、自活もできないダメなクマです。誰か助けてください。

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