朝からご指名
ハセさんの次に長く働いてるイケさんは
とてもオシャレで人当たりもいい
仕事は豆腐や練り物や漬物、麺類や餃子なんかの和風なもの担当
仕事が早いし、和風は洋風と違って冬場のおでんとか
夏のばら売りのお漬物とかちょっと面倒で
商品管理も難しいのもひょいひょいやっちゃう
時々休みの日の開店前に来て
「作業場を片付けに来たわ」
さくさくと
プンスカ怒りながら片付けます
どうも気になるととことん片付けるタイプ
私はどんなに気になってもそんな1円もつかない仕事はしません
イケさんは
ヤママネに言ってもらちがあかないし無駄なので、直接店長に言います
ヤママネが、作業場をまったく片付けない
ヤママネの言い方とか
商品の陳列の仕方から何でもですね
どんどん自分で考えて、店長と相談して商品の陳列も変えていきます
それでヤママネとぶつかったりもしてました
ヤママネは自分が休みの日
朝、開店前の忙しい時間に電話をかけてきます
トゥルルルル
電話が鳴ると事務所にいるパートさん
「あ、ヤマさんじゃない?」
またかけてきてる~な雰囲気に
管理さんが電話を取って
「はい、イケさんご指名~」
「忙しいのに!もう」
電話はほぼイケさんに代わってでした
なぜならヤママネは
私のことがきらいか苦手だから
イケさんとはいろいろお喋りはしていましたから
かかってくる電話の内容は
前日ヤママネが書いて置いてあるメモの内容そのまま
電話口で
「これはOOで、それから~OOして、あ、それであれはこうで」
忙しいのに長いと10分くらい話します
「さくらえびさんに関係ある話ばっかりなのに
あたしに話すってすごい無駄よね」
これは私とイケさんの想像ですが
無駄なようで、実はヤママネにしたら無駄じゃないのかも
話を聞いている人間を間に通すことで
「ちゃんと言ったでしょ」
が言えるからっていうのもあるからかもって
あくまで当て推量です
電話に関してはとうとうイケさん
作業場にメモで
「朝、忙しいのに長い内容の電話は仕事に差し支えます
メモに書いていないことで、急ぎの場合だけ電話してほしいです」
それ以降
「さくらえびさーん、ヤママネからご指名よ」
呼び出しが私になりました
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