6話 白兎の神社
Chapter6 "Hakuto Shrine"
「メイ、ナムチとの戦いで何があった? そっちの若者は誰だ?」
透き通るような白い体、薄い青みがかった
その上品な立ち
「それが、よく分から…」
バタン…
「きゃ~クサギ様ぁ~!」
メイが答える前に
「くそっ、はっ、は… 腹が減って… うご、けない…」
ミコは
「おぉおおお! ぬぉぉぉ~」
歓喜の雄叫びをあげると片っ端から料理を平らげはじめた。
いつしか、真っ白な青年、
肩まで伸びた透き通るような白髪にグレーの眉、遠くからでも分かるほど長い睫毛に切れ長の目、少しふっくらとした頬にあどけなさが残る少年の顔立ち。
白く細長い指と薄い手の平は、一見、頼りなさ気に見えたが、不断の努力でしか作れない鍛え上げられた体には戦士のオーラが宿っていた。
(相変わらず、食いっぷりは立派ね…)
ミコは優しげに見つめていた。
メイはすっとミコにより寄うと耳打ちする。
「お
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
いつの間にか
ほのかに赤く染まったメイの太ももに釘付けになっている
「あのぉ、 ナムチってなんなんすか?」
会話が止まった。
ミコに皆んなの視線が集まる。
しかし、ミコはこの100年余りの出来事を映し出してるパネルの前に座り込んだまま、目を
クサギはしょうがない、という表情をすると
「
「へっ?」
クサギは、トントン、と壁に現れた "
「先生、読めません」
「
「知りません」
・・・・・・・・
「ねえちゃん、こいつ、絶対ぇ、ナムチとは関係ないと思うぞ。」
小声でミコに
「…そうね、まず、話を整理しましょう。」
ようやくミコが振り返る。
「先週、
昨夜、わたしとメイ、守人が
「私も居ましたけど?」
イネが口を尖らがせて割り込む。
「そ、そうね、イネ大活躍だったもんね~。
…
で、ここで立てた作戦通り、夜中に
私の読み通り、ナムチと
ミコは、クサギに チラっと得意そうな視線を向ける。
「従魁と守人がヘルフリートたちの気を引いてる間に、私とメイがナムチを取り囲んだ…」
クサギが生唾を飲み込みながら、食い入るような眼差しを向ける。
「あれは反則よね、あの傀儡どもの数は想定外…
追い詰めたつもりが追い詰められてたなんて…本当ムカつく!
従魁の機転のおかげでなんとか空に逃れたけどギガスまで出てきた。
私たちは従魁ごと墜ちた。林に墜ちたはずが、気付いたら、そこは街になっていた。」
「そしたらねっ! メイがね! ねっ! ナムチがいる~! って、そいつのとこに飛んでったの。」
クサギの腕に抱きついていたイネが封人を指差しながら嬉しそうに割り込む。
「ふふっ、 したら、こんなガキだったの、 よぉ~ん・・・」
少しろれつの
メイの胸に顔を
「も~う…そういえば従魁も守人もどこ行っちゃったのよ~?」
イネの不満気な一言にミコは首を傾げた。
(
「守人がいないから、俺は125年もの間、な~んにも食えてない! ということだぁ!」
「そうだそうだ!」
「守人が、ぜ~んぶ、わっる~いんだから!」
メイとイネが意気投合している。
(駄目だ… 話が まとまらんモードに入った…)
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