059 ランドセル事案
巨大ショッピングモールへ行くと、高さはせいぜい3~4階といったところながら、横に広く建物が作られています。途中でソファーが置いてあったり、案内板を等間隔に配置したりと、随所に工夫が窺えて興味深いです。休憩スペースには自動販売機のほか、観葉植物の鉢が置かれ、気分的にもリラックスしてもらおうという意図が感じられます。
あるいはレジャー感を高めるために、歌手を呼んでイベントを行ったり、レシートを集めて抽選会を開く等の、集客努力をしています。いわばよそ行きの場として考えてもらわないと困るんですね。
モールは多店舗が一か所に集中して、テナント料をとる形で運営されているため、それぞれの店舗の価格も若干上乗せされ、高めになっています。普段よりちょっと高めのものを買うときって、少しだけ特別な場所に来たときじゃないですか。非日常空間として成立していると、それがやりやすい。
でも一番大きな非日常感の要因は、箱だと思うんですよ。建物が大きいから、特別感がある。入っているテナントがスペシャルだとかは、副次的なものです。なので建物が小ぶりだと、やっぱり特別感は薄れます。
モールの廊下は意図的に曲がりくねらせてあって、通路の先が見えないようになっています。遥か彼方に突き当りを見てしまうと、歩くのが億劫になって、端までお客さんが歩いてきてくれない。なのでわざと奥行きがわからないよう、隠してある。
目標を立てるときも同じで、目に見える形でチェックポイントをつくるとはかどります。物理的な面においてもそうですし、恋愛でも同じです。高嶺の花は、案外声をかけてもらいにくい。だから、そこそこの人がモテます。平均には、狙ってなれるものじゃないと思いますけどね。
男の子は青いもの、女の子は赤いものを、という風に幼児のときから、それぞれの性別らしさを植え付けられます。実際、男の子らしい、女の子らしい方が社会では有利に働くので、親のやさしさと考えることも可能ですが、無意識的にこういうものだから、という理由で決められているものも多い。
最近の小学生はランドセルの色が自由でしょう? わたしが小学校へ通っていたときは、黒と赤だけでした。あれ、見かけるたび、本当にうらやましく思います。おしゃれだし、成人した今からでも背負いたい。存在しているだけで事案になり、職務質問を受けるところまでスムーズに想像できるので、実行はしませんけど。
ものほしそうにランドセルへ熱い視線を送っている不審者がいたら、わたしだと思って、そっとしておいてください。あーあ。コナン君も飲んだ謎の薬が飲みたいなぁ……。
では、ネクスト・コナンズ・ヒーント! 『殺人事件』
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