四、いもうと姫の正体

新・青ひげ



 ――陽光が燦々さんさんと降り注ぐ、よく晴れた日だった。

 東京下町の、貧民街にもほど近い長屋からは、昼時の釜の煙が幾筋も上がっていた。

 長屋から少し離れて、隅田川の悠々たる流れを横に、川原かわらを駆け回る小さな影があった。

 着物を着た五歳くらいの幼女が、野っぱらで懸命にシロツメクサを摘んでいた。

 遠くに他の子供たちも見えたが、その輪には背を向けて孤高のままに、しかし目の前の小さな自然をめいっぱい愉しんでいた。

 太陽がそのいただきに座する頃、土手に日傘をさし、着物を着た若い女が現れた。

『咲』

 咲と呼ばれた少女は、勢いよく振り返った。

「お母様」

 咲は顔を綻ばせ、野草を手に持ったまま土手を一気に駆け上がった。

『まぁ、泥がついてるじゃないの』

 母親はその場にしゃがみ込むと咲の頬を軽く撫で、ほっそりとした指先で泥を拭った。

『さあ、帰りますよ』

 そう告げると、母親は咲の手を取って歩き出した。ぶらぶらと足を前後に振りながら、咲は無邪気に母に問いかけた。

「ねえ、母様。父様にはいつ会えるの」

 母親はビクンと身体を震わせ、急に足を止めた。

 ボー、ボーという重低音の警笛が響き、川の上を赤提灯をぶら下げた屋形船と遊覧船がすれ違うのが見えた。

『さあ、いつでしょうね……』

「お忙しいのかしら。私に会いにきてくださらないのかしら」

 子供の、実に他愛もない問いかけだった。

 咲はまだ、複雑な大人の世界への配慮も遠慮も知らなかった。

『咲はお父様に会いたいの?』

「はい」

 母の問いかけに、咲はこれ以上とない元気な声で答えた。

 母親は薄らと微笑み、承諾するように頷いた。

 

 

 ――綾小路邸旧館の自室で、咲はハッと目を見開いた。

 夢であることを瞬時に悟って、大きく息を吐く。

 寝巻は汗でぐっしょりと濡れていて、まだ完治しきらない背中の傷にじんわり染みた。咲はゆっくりと上半身を起こした。まだ夜は明けていなかったが、このまま二度寝する気にはなれなかった。

 いつもの、平凡であるべき一日が始まろうとしていた。

 

 

 渡利は、咲に約束したデートの日取りを忘れてはいなかった。

 日が近くなると、几帳面に綾小路家に電話を入れ、咲に念押しした。

 咲もしぶしぶとデートを受け入れた。

 とうとう約束の日になった。

 影絵劇団きりのまち主宰の、幻想影絵芝居「新・青ひげ」の初日である。

 公演場所は、カフェー「しらゆり」から近いH公園だった。

 公園の中央広場には木板を組み合わせた簡素な舞台ができており、白幕のスクリーンが設置されていた。舞台の前にはむしろが敷かれ、「新・青ひげ」という色紙で作った文字の切り抜きが貼られている。劇団の副収入だろうか、精巧に切り抜かれた紙人形や駄菓子も売られていた。

 公園の入口から舞台までは、目印も兼ねてか、数メートルごとに蝋燭を入れた走馬灯が平行に並べられていた。蝋燭の熱で起きる上昇気流で、影絵がくるくると回転している。闇夜に浮かび上がった走馬灯の道は、赤く白く、深い陰影を孕んだ幻想的な光を放っていた。

 公演のことを聞きつけた近所の子供たちが集まり、駄菓子をかじりながらガヤガヤと騒いでいる。一人で来ている子はおらず、大抵が幼い兄弟の手を引いたり、赤ん坊をおぶったりしていた。

 やがて開演の合図か、カンカンと拍子木が打ち鳴らされた。

 子供たちがわっと歓声を上げ、先を争ってスクリーンの前に座る。

 かくして、影絵芝居は始まった。

「さあ、楽しい影絵芝居の始まり、始まり」

 ナレーションも兼ねているのか、舞台裏から少女の大きく堂々とした声が響く。

「昔々、町と田舎に大きな屋敷を構えて、金の盆と銀のお皿を持って綺麗なお飾りと縫箔ぬいはくのある椅子、机とそれに総金塗りの馬車まで持っている男がありました」

 スクリーンに次々と投影される家具や馬車に、子供たちは目を輝かせて見入る。

「只一つ、運の悪いことには、恐ろしい青ひげを生やしていることで、それはどこの奥さんでも娘さんでも、この男の顔を見て、あっと言って逃げださない者はありませんでした」

 長い髭を生やした男の影絵が登場し、それを見て人々は散り散りに逃げ惑う。

 子供たちは、「何故髭が怖いの」「さあ……」などとひそひそ話している。

 やがて、街の美しい娘を見初めた青ひげは、財力に物を言わせて娘を妻にする。

 妻は青ひげの館で贅沢な暮らしをし、人々は彼女を玉の輿と羨んだ。

 結婚してひと月ばかり経った頃、青ひげは妻に言う。青ひげの声を演じるのは、声変わりもまだの少年のようだった。

「さぁ、私はこれからとある大切な用向きで、どうしても六週間田舎へ旅をしてこなければならない。お前には寂しい思いをさせてしまうが、その代わり留守の間の気晴らしにお友達や知り合いの人を屋敷に呼んでも良いよ。里の家にいた時分と同じように、面白おかしく遊んで暮らして構わないから」

「まあ、本当ですか」

 妻の声は、先程のナレーションを務めた少女だった。どうやら一人で何役も演じるようだ。

 青ひげの出張を聞いた妻は落ち込んだが、留守中も享楽的な生活をできると知ってすぐに立ち直った。

「さて」

 と青ひげが頷くと、スクリーンに鍵の束と小さな鍵の影絵が現れた。

「これは二つとも、私の一番大事な道具の入っている大戸棚の鍵だ。これは普段使わない金銀の皿を入れた戸棚の鍵だ。これは金貨と銀貨をいっぱい入れた金庫の鍵だ。これは宝石箱の鍵だ」

 青ひげは鍵の種類をひととおり説明し、それを妻に渡した。

「さて、ここにもう一つ小さな鍵がある。これは地下室の大廊下の一番奥にある小部屋を開ける鍵だ。戸棚という戸棚、部屋という部屋はどれを開けてもいいし、中へ入ることも自由だ。ただ一つ、この小部屋だけは決して開けることも、まして入ってみることもならないぞ。これは固く止めておく。万一にもそれに背けば、俺は怒って何をするかわからないぞ」

「お言いつけの通り、必ず守ります」

 と妻は約束した。

 青ひげは満足そうに頷くと、妻に接吻し、馬車に乗って旅だっていった。

 

 客席から少し離れたところにハンチング帽を被った長身の青年が立っていた。渡利だった。途中の屋台で買ってきたのか、紙皿に盛ったあぶりスルメを、七味唐辛子をつけてむしゃむしゃかじっている。

 さらに準備のいいことに、肩から下げた鞄から水筒を取り出して茶まで飲んだ。ちょっとした遠足のようだ。

 渡利の背後に、音も立てず小さな影が忍びよった。

「渡利さん」

 見知った女の声に渡利は振り向いた。咲が立っていた。約束通りにやってきたのだ。

 渡利は七味がついた指をねぶりながら、くるりと向き直った。

「やあ、来てくれると思っていましたよ。どうですこれ」

 とスルメの皿を差し出したが、咲は「結構です」とすげなく断った。

「このようなところに呼び出されて……迷ってしまいました。仕事を抜け出すのも一苦労ですし、本当に困ります。一体何の御用ですか」

「それはすみませんでした。いえね、単純な興味です興味。俺はあなたのことをもっとよく知りたい。綾小路家の女中ではない、本当にあなたのことを、ね」

「何のことを仰ってるのかわかりません。私は咲です。野原咲です」

 あくまでとぼける咲に、渡利は意地の悪い笑いを浮かべた。

「……ねぇ、もう芝居は止めにしましょうよ、咲さん。いえ、綾小路花澄さんと呼んだ方がいいですかね」

「……」

 咲は、渡利を上目遣いで強く睨んだ。

 渡利は一瞬怯んだものの、鋭い視線を受け流した。

 不穏な空気がゆらりと動き、二人に転機が訪れようとしていた。

 やがて咲は大きく息を吐き、開き直ったようなふてぶてしい面持ちになった。

 清純可憐なかおに大人びた冷酷な笑みが浮かび、自身を守るように腕を組んだ。

 少女を包んでいた虚偽きょぎの皮がずるりと剥けた瞬間だった。別人になったかのような鮮やかな転身だった。

「……なるほど。で、あなたはどこまで知っているのかしら」

 咲の口調は急に横柄になったのに、渡利は思わず吹き出しそうになった。

「正体がばれた途端それですか。これだから華族様ってやつは……。全く血は争えないですねえ。確かに俺はしがない平民だけど、一応は年上なんでね。ここからは、お互い敬語はなしで、ざっくばらんにいきましょう」

「渡利さん、あなたは記者と聞いたけど、実は探偵さんだったの」

「探偵ね……、乱歩らんぽの小説にはまって、一時期憧れたことはあったかな。でも実入りが不安定なんでね。俺は雑誌記者という堅実な職を選択したわけだ。まぁ、あんたが花澄と解かったのは偶然の産物だし、推理ってほどでもないな」

「……その偶然とは何」

「まず年恰好が綾小路花澄と合う。次にあんたが所持している高価たかそうなロケットペンダントだ。表面には、独特の野茨の紋様が刻まれている。これは綾小路家の家紋を西洋風にアレンジしたものだ。おまけにそのペンダントは熱で歪んで黒ずんでいる。おそらくは五年前の別宅の火事でそうなったんだろう。ちょっと平民が持つには不相応な代物しろものを、どうしてあんたが持っているのか。もしかしたら、これは綾小路家の後継者に与えられる『当主の証』じゃないかと思ってね」

「要するに、以前から私を見張ってたってわけね」

「あんたが綾小路家に現れた時期もまた絶妙だ。異母姉あねの蘭子の婚約を知って、女中に応募してきたとしか思えない。食事係にしちゃ、いっぱしに学があるようだし」

「それも偶然では。お嬢様の結婚が決まって、綾小路家は人手を増やしたがっていたわ」

 しれっと答える咲に、渡利はムッとしながらも食い下がる。

「以前の報道は圧力があって潰されたみたいだが、花澄の事は大体掴んでいる。綾小路章浩は、後継者にするつもりで芸者の明夢に子を産ませた。ここからは俺の想像だが、蘭子に家督を継がせたい藤堂家は何者かに別宅を襲わせ明夢と女中を殺害した。あんたは命からがら逃げ延びて、これまでどこかに潜伏していた。半年前に章浩が急死し、異母姉の蘭子が家督を継いだ。あんたは綾小路家蘭子と藤堂家に復讐を誓い、綾小路家に潜りこんだ。……どうだい」

「つまらないわ。三文小説の方がましよ」

「そうかい。結構自信あったんだけどな……」

「仮に私が花澄だったとしても、それが何だというの。私はお嬢様に何の危害も加えていない。起きてもいないことを咎めようというの。全部あなたの歪んだ妄想に過ぎないのに。いい迷惑だわ」

「暴行や殺人が復讐の全てではないだろう。遂行したとしても、捕まれば死罪をまぬがれないしな。それ以外にも、憎い相手を苦しめる狡猾で残忍な方法はある。例えば、異母姉の婚約者をたぶらかして奪うとか……。あんたは、富と爵位を手に入れ、傍若無人に暮らす蘭子が妬ましく、なんとかして結婚を破談にしたい……とかね」

 咲は「はあ」と呆れた声を上げ、馬鹿馬鹿しいとばかりに首を振った。

「下らない。本当に下らない素人もどきの妄想ね。こんな押し問答をしていても仕方ないわ。結局、あなたは私をどうしたいの」

「取引だ。あんたの素性は黙っていよう。だがその代わり鏑木男爵に近づいて、どんな方法を使ってもいい、彼の三人の前妻に関する情報を引き出して欲しい。彼が妻の死に、要するに殺人に関与しているかどうかだ。もし財産狙いで殺したのなら……俺は……」

 渡利はためらうように言葉を切った。

 最悪の事態を想像するだけで、筆舌に尽くしがたい憤怒が渦を巻き、激情の熱の余波で軽く眩暈さえした。

「……そもそも花澄であると認めてもいないのに身勝手な要求ね。私にスパイとなって主人を裏切れと言うの」

 咲の怜悧な声が響き、渡利はハッと我に返った。

「あんたの主人は鏑木ではなく蘭子だろう。鏑木が妻を殺した連続殺人鬼なら、いずれ蘭子にも被害が及ぶ。ん……もしかしてそれを狙っているのか」

「まさか。でも私にも色々事情があって、あともう暫くは綾小路家の女中を続けたいの。……わかったわ。鏑木様の情報を送ればいいのね」

「交渉成立だな」

 咲は花澄であることを認めなかったが、最終的には渡利の思い通りに収まった。

 渡利は満足そうに息をつき、再び舞台の方を向く。こんなに上手くいくとは正直思っていなかった。

 芝居の方は、一番始めの修羅場のシーンに入っていた。

 青ひげの妻は興味に勝てず、夫の言いつけに背いて、禁じられた小部屋に入ってしまう。しかし、その部屋は空っぽで何もなかった。

 妻は不審に思うが、禁じられた部屋に入ったことは黙っていた。

 しかし、小部屋に鍵を落としてしまったために青ひげに入室を知られてしまう。

 スクリーンに棍棒を持った青ひげと、妻の影絵が浮かび上がっている。

 妻はわなわなと震えながら、青ひげの前に突っ伏している。

「さて、お前。俺はよく知っているよ。お前はよくも思い切って、あの小部屋に入ったな。えらい度胸だ。よし、そんなに入りたければ、あそこへ入れ」

 青ひげはそう叫ぶと、妻を勢いよく突き飛ばした。妻はよろよろと起き上がり、男の足にひしと縋り付いた。

「何故です。私が何をしたと言うのです。どうしてそんな理不尽なことをなさるのです。わかりません。何も、何も、わかりません」

「うるさい、黙れ。俺に逆らうな」

「お許しを。あなた、お許しを……」

 妻は悲痛な声で青ひげに懸命に許しを乞うた。だが、青ひげは許さない。

 棍棒を振り上げると容赦なく妻を打つ。妻は悲鳴を上げ、逃げようとするが、頭を掴まれて引き戻される。また打たれる。何度も打たれる。バンバンと騒々しい音が舞台の裏手から聞こえてくる。

 少女の途切れ途切れの悲鳴は、まさに迫真の演技だった。

「助けて……助けてえええっ!」

 影絵とはいえ残虐なシーンに、観客の子供たちはきゃあきゃあと悲鳴を上げた。

 けれども恐怖以上に好奇心が勝るのか、顔を伏せたり、立ち上がって逃げたりする者はいなかった。

「ふはははは。死ぬが良い、死ぬが良い」

 スクリーンの青ひげは、高笑いしながら妻を棒で打ち続ける。

 やがて妻はピクリとも動かなくなり、舞台はしーんと静まり返った。妻は青ひげに無惨にも撲殺された。

 渡利はそこまで見届けると、再び口を開いた。

「……酷い話だ。しかし、今も青ひげの時代と何ら変わらない。平民はいつだって上の連中の理不尽な暴力に苦しめられている。華族の犯罪は華族しか裁けず、殺人を犯したとしても互いに庇い合って闇から闇へ葬られる。特権階級に対して法は無力だ。誰も現代の青ひげを告発できない」

「あくまで鏑木様が前妻たちを殺したと決めつけるのね。何故そんなにも執着するの。ちょっと異常だわ」

「……そうでなければ、あいつの死を受け入れられないからだ」

「あいつって誰のこと」

「千尋だよ。植松千尋。鏑木の三人目の妻だ。……あいつは俺の幼馴染なんだ」

 渡利はとうとうこらえきれなくなったのか激憤のままに怒鳴り、軽く目頭を押さえた。

「あいつは……千尋は、小さい頃から夢想するのが大好きだった。大きくなったら白馬に乗った王子様が現れて、自分に結婚を申し込んでくれる。結婚すれば自分もお姫様になれるって本気で信じてた。馬鹿な奴だ。平民に生まれた時点で、そんなこと叶いっこないのに。鏑木に求婚された時、あいつは狂喜乱舞して二つ返事で承諾した。男爵と結婚すれば、自分も華族の仲間入りだ。お姫様になれるもんな。

 あいつは夢のために自分自身を売った。……結果はどうだ。結婚して一年も経たないうちに暴漢にめった刺しにされて死んだ。しかもことごとく急所を外されて死因は出血多量だった。あいつは苦しんで苦しみ抜いて、痛い痛いと泣きわめきながら死んだんだ……」

 渡利の顔つきは凶暴そのもので、息は興奮から荒くなった。酸っぱい唾液が咥内こうないに充満し、地面に向かって唾を吐き捨てた。

「ああ、私怨だ。ただの私怨だよ。千尋の死に、鏑木は関係ないのかもしれない。でも、こんな有耶無耶うやむやのままじゃ引き下がれない。鏑木が妻を殺し続ける巨悪なら例え法廷で裁けなくても、公然と日のもとに晒されるべきだ。真実を突き止めるのが俺の正義であり、使命なんだよ」

 激情のままに一気にしゃべる渡利に対し、咲の顔は酷く醒めきっていた。

「この乱れきった世の中、必ずしも正義が悪を倒すわけじゃないわ。……いいえ、正義は悪を倒せない。悪を倒せるのは、きっと同じ悪だけよ。ああ、倒すなんて生温なまぬるいわね。撲滅、殲滅せんめつするべきね。二度と立ち上がれないように、完膚無きまでに打ち砕くしかない」

 咲は渡利を正面から見据えると、冷たく言い放った。

「鏑木様を悪と断じるならば、じゃの道はへび。悪の成敗は、同じ悪道の者に任せておけばいいわ。あなたが手をくだすことじゃない」

「へえ、そりゃ面白い見解だな。天命に任せろってことか。それは諦めることと同じじゃないのか」

「悪といっても色々あるわ。おおまかに分けるなら、『すじの通った悪』とそうでない悪ね。筋の通った悪とは、美学があるということよ。美学のない悪は、あなたの正義に滅ぼされる価値もないの」

 咲は意味深なことを言い捨てると、これ以上は時間の無駄とばかりに渡利を置いて歩き出した。

 渡利は言い返す言葉も思いつかず、黙って後ろ姿を見送った。

 舞台では、青ひげが最初の妻の死体を小部屋に隠し、何食わぬ顔で二人目の妻をめとっていた。

 何も知らない二番目の無辜むこなる妻は、無邪気に金銀の食器や金塗りの馬車に歓声を上げていた。悲劇は何度でも繰り返されるのだ。そう、何度でも。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る