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『猫が日本語を話す』

『猫が日本語を話す』

根古野 惹句

おすすめレビュー

★で称える
★★★
★18
6人が評価しました
本文あり
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本文ありのおすすめレビュー

  • ハマタハマオ
    156件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    誤訳でもいい。猫の声は、いつか本当に聞こえてくる。

    猫の鳴き声に、家族が勝手に台詞を当てる。どの家にもありそうな遊びが、長い年月をかけて「本当に聞こえてくる声」に変わっていく。その過程を、少し照れくさそうな語り口で丁寧にたどったエッセイです。
     猫ごとに口調や声色が決まり、家族の中で妙な共通認識ができあがっていく。やがてアテレコの必要すらなくなる。読んでいるうちに、笑いながら「わかる」と頷いてしまいます。
     面白いのは、変わったのは猫ではなく人間のほうだ、と気づくところ。通じているのか誤訳なのかは誰にもわからない。それでも暮らしはちゃんと回っている。その温かさが、読み終えたあとにじんわり残ります。
     猫と暮らしている人はもちろん、そうでない人にも、家族の小さな幸せの形として届く一編です。

    • 2026年10月31日 11:29