小野小町と深草少将の「百夜通い伝説」を題材とした本作。伝説では悲恋とされるものですが、この物語ではただ”悲恋“と表せない趣きがあります。平安時代にはもちろん、現代のようにメールなんてものはありません。人の手で綴り、その足で届ける、真心とも言うべき、恋文。仄かな想いが、百日をかけて強く固く育っていく。胸熱です…!二人の恋心がどういう結末を迎えるのか。文章から匂い立つ平安の空気を感じながら、見守って頂きたいです。おすすめ致します。
小野小町と深草少将の物語。小町も少将も、伝説自体も実在性が問われてはいます。しかしこの小町と少将は一つの安らぎ、一つの幸せ…互いへの理解を得た。二人が手紙を通してどのような恋路をたどり、何処にたどり着いたのかは、ぜひご自身でお確かめになってください。
悠久の時を経てなお残る、美しき愛の筆跡。色褪せる事のない純愛が作者様の端正な筆致で再演されています。思わず感嘆し、嘆息し、唸ってしまいました。素晴らしい作品です。