白いガウン、琥珀色のグラス、膝の上で眠る黒猫。どこから読んでもハードボイルドの名作の空気なのに、男が向き合っているのは自作のPV画面です。
売れない理由を探して、男は次々と「答え」にたどり着きます。その一手一手が真剣であるほど笑えて、少しだけ胸が痛い。
小説を書いて投稿したことのある人なら、きっとどこかで自分の顔を見つけるはず。雨の音を聞きながら、男の野望の行方を見届けてください。
淡々としたハードボイルド調の文章が、可笑しさを何倍にも引き立てています。短いのでぜひ最後まで。ラストの男の表情がたまりません。