ふたつの国の砲台のはざまにあったその町には、規則正しく、双方が撃つ大砲の音が響く。養う親のいない子らは、降ってきた鉄のかけらを拾って生計とする。弾を拾おうとして、いなくなってしまった子の痕もあるのだけれど。それは平和ではなく、しかし確かに日常の暮らしがあった。――その繰り返しに終わりが来たとき、これまでの日常の終焉に、彼らは何を思うのか。戦争と生との関係について考えさせられる不思議な話。