図書館で一緒に本を読むという、何気ない依頼から始まる物語。テラスを気にする女性の様子が気になりながら読み進めていくと、少しずつ見えてくる二人の事情に胸が締めつけられた。仲直りしたかったのに、もう会うことができない。その後悔を抱えた男性と、彼女のそばにいようとする語り手。最後に明かされる語り手自身の秘密にも、思わず切なくなった。「友達とは」という題名が、読み終えたあとには少し違って感じられる。誰かの寂しさに寄り添うことの意味を、静かに考えさせてくれる作品だった。
友達代行業を営む『私』に舞い込んできた、ある女性からの依頼。それは、図書館で一緒に本を読むこと。仕事だから構わないが、その理由は気になるもの。『私』は何かしら推測してみるが……。さて、その理由は何でしょうね。でも、二人で静かに本を読むのも、いいものだと思いますよ。