石川啄木が残したローマ字日記や、その裏に秘められた情感を鮮やかにすくい上げる見事な歴史伝奇短編です。緊密に構成された全5話というボリュームの中に、明治という時代の空気感と、登場人物たちの生々しい息遣いが美しく閉じ込められています。文学的な味わいとミステリアスな奥行きを同時に楽しめる、非常に濃密な読書体験でした!