第一話を読みました。面白かったのでレビューを書かせてもらいます。
大学入学を控えた二人の青年、それぞれの個性が短い導入の中でしっかり伝わってくるのが面白かったです。剣道に打ち込んできた阿久津龍磨は、専門的な指導や体の使い方まで学べる大学に期待を膨らませている。一方の鯔鎧陸太は、DIYや刀作りに夢中で、大学選びにもあまり気負いがありません。この対照的な二人が、入学式で隣り合うところから物語が動き出すのがいいですね。
特に印象に残ったのは、初対面から距離を詰めてくる龍磨と、それに内心戸惑いながらも愛想よく応じる陸太のやり取りです。龍磨の人懐っこさや体育会系らしい勢いが伝わる一方、陸太の心の中のツッコミには思わず笑ってしまいました。表向きは爽やかに会話していても、内心では「物理的にも距離が近いな……」と感じているところに、二人の性格の違いがよく表れています。
また、陸太がDIYだけでなく刀匠に弟子入りするほど物作りに熱中している点も気になります。剣道に打ち込んできた龍磨と、物作りを趣味とする陸太。この二人の得意分野が、今後の展開でどのように生かされるのか楽しみです。
そして最後の「この一週間後に、ダンジョンで会うとは知らずに」という一文。大学生活を描く青春ものかと思いきや、ここから一気に非日常へ転じる予感がします。大学にダンジョンができるというタイトルの展開に、二人がどう巻き込まれ、どんな関係を築いていくのか。これからの冒険が楽しみになる導入でした。