第一話を読みました。面白かったのでレビューを書かせてもらいます。
魔王なのにピーマンが大嫌い、そんなユリアの可愛らしさに思わず笑ってしまう第一話でした。魔王城の食事があまりにもまずく、メイドのユーズには厳しく管理され、好きなものも自由に食べられない。小さな魔王の悩みが妙に身近で、親しみやすい主人公だと感じました。特に、ユーズの立派な角に憧れているかと思えば、ピーマンを食べる彼女を見て「角だけきれいなおばさんには、なりたくないもん」と言い放つ場面は、ユリアらしい生意気さが出ていて面白かったです。
そして、我慢の限界を迎えたユリアが、授業を放り出して人間界へ向かう展開もテンポがよく、先が気になります。魔族にとって人間界の食べ物は毒だと教えられているのに、初めて口にしたロリポップのおいしさに夢中になる場面は、とても印象的でした。これまでの食事との落差が大きいぶん、ユリアが感じた感動まで伝わってくるようです。人間界の人々にとっては何気ないお菓子が、彼女にとっては世界を変えるほどの出会いになる。その発想が素敵だと思いました。
また、二百年前の戦いを祝う祭りで、かつて恐れられていた魔族の姿が仮装として楽しまれている設定も興味深いです。魔界と人間界の関係や、ユリアがこれからどんな人々と出会うのかにも期待が膨らみます。
ピーマンから逃げ出したことが、まさか人間界の甘いお菓子との出会いにつながるとは。食いしん坊で好奇心旺盛なユリアが、次はどんなおいしいものに出会い、どんな騒動を起こすのか楽しみです。気軽に笑いながら読めて、続きが待ち遠しくなる物語でした。