AIがあらゆる仕事を担い、人間が働かなくても暮らせるようになった未来。
一見、理想的な社会ですが、退屈に耐えられなくなった男は、刺激を求めてある配信サービスへと足を踏み入れます。
最初は近未来の社会を描くSFのように始まり、少しずつ人間の恐ろしさが浮かび上がってくる展開が見事です。
特に印象的なのは、主人公の感情の変化。
何気ない描写が後半になって重みを増し、読後には何とも言えない寒気が残ります。
人間らしさとは何か。罪を犯すとはどういうことなのか。
AIを相手にしたとき、人間の倫理観はどこまで揺らぐのかという物語です。