戦争の勝利に沸く王都で、ただ一人、夫の帰りを案じる主人公。その対比が印象的な幕開けでした。特に、夫との思い出を振り返る場面が切ないですね。何度も愛情を伝えてくれた夫に、自分からは一度も「愛している」と言えなかった。その心残りが、主人公の悲しみをいっそう深く感じさせます。また、使用人たちの気遣いや騎士の丁寧な振る舞いから、登場人物同士の関係も伝わってきました。大切な人を失った主人公が、これからどのように人生を歩んでいくのか。幸せを願いながら続きを読みたくなる作品です。