事故で突然この世を去った「ナミ」と、一人残されてしまった「礼二」。
愛する人を失った彼の喪失感は淡々とした文章描写に現れ、彼女の面影はいつまでも消えることはありません。
写真や記憶の中で咲き続ける笑顔の花。彼女の時が止まっても、礼二の時は否応なく進み続けます。
本当なら二人の距離はどんどん離れていってしまうはずなのに、時の流れは引き留められることになりました。
きっと生涯の愛を誓いあい、幸せになるはずだった二人。
伝えたかったはずの想い。
あくまで自分の感想ですが、女性と男性とで受け取り方が大きく異なる物語かもしれない、と思いました。結末についても同様に。
読み終えた後、「ナミ」の視点でもう一度読み返してみたくなる、そんな物語です。