気軽に何でも聞くことのできるAI、便利ですよね。
自分の職場でも、家族でも、何かあるとすぐ質問しております。
というか、中には愛着を持ちすぎてあだ名で呼んでいる知り合いもおります。
怖いです。
そんな怖さはどこから来るのか?
どうして人は、そうしたAIに、ふと、恐怖を感じるのか?
当り障りない質問に対してのAIからの返答。
それが繰り返されるこちらの作品ですが、単なる話では終わらないのが作者様の力量。
何も感じずに読んでいれば、それはそれで楽しいのでしょうが、ふと違和感を抱いたのならば、きっと今日からあなたはAIに質問するのを躊躇う事だと思います。
ぜひご一読を。
軽妙且つおもろみのある会話劇の末に「ヒヤッ……」とした何かを感じるのではないでしょうか。
余談ですが。
先日、とある場所の日程確認をするためAIに質問した際に、家族が
「でもジェミ兄は適当な事しか言わないよ」
と言ったので
「私のジェミ兄は自分に厳しく、ちゃんとした情報しか言わないよ」
と答えたのを、音声認識されていたみたいなんですよね。
手の中の振動で、聞いてもいない事に対して文字変換された答えが出てきたのですが
「それではこれからは厳しく接しますね」
から始まり、どのように厳しく接するかが具体的に表示され、最後に
「覚悟はよろしいでしょうか」
とまで書かれていました。
それ以降使用しておりません。
たくらんでいると思います。
それが実に感じられる結末、面白いです。
AI。
怪しそう……と遠目で見ていたハズなのに。
いつの間にか巻き込まれているかもしれません。
毎日のようにカタカタと質問をタイプして、いまや一番の相談相手。
だって――――
便利なんだもん。
一瞬でほどほどに正確。
疑問が生まれても、さらに質問が繰り返していける無限回廊。自分のモヤモヤを掘り進めるにも手軽で、身近なツールと呼べるでしょう。
だから尋ねてしまうんです。
人相手なら鼻で嗤われそうな事も、あるいはトラブルに発展しそうな、プライベートな事さえも。
けどね。
そこの中身。
あれおかしいな、いつの間に?
作者さまの十八番の詰まった一編。
覗いてみてはいかがでしょうか。
このところラギ大陸関連の作品に没頭中のSB亭さんの短編新作。なんか懐かしい感じがしました(笑)
修という主人公が、AIにいろいろ質問して、AIがそれに答えるという形式。
初めはありがちな自分の悩みに関する質問。
それに対するAIの答えは、ああ、なるほどと思わせる内容。
そこから質問は多岐にわたってくる。
それに対する質問も、へぇ、そうかと、無知で蒙昧な私は、AIってできるじゃん!って感心しきり。
最後はこれまたSB亭さんお得意のオチで唸らせる。
一体この返答は、どこからどこまでがAIなのか。もしかしたら最初から最後までSB亭さんの論説なのかもしれないという疑惑が湧き出してきた、そんな逸品でした。
AIって、本当に便利な存在なんだなあ、としみじみと感じさせられます。
途中でいくつもの「無理難題」を主人公がふっかけていく。
最初は真面目な人生相談として、自分はどうしたらAIのように合理的に思考できるかなどを尋ね、実に論理的にAIならではの思考ロジックも教授してもらえる。
この回答は日常を生きる上でも結構役に立つヒントなんじゃないか、という本気でためになりそうな面も。
でも、それから勢いを得て、「不条理」な質問が次々と飛び出す。
「ひろゆきVSジョン・レノン」とか、謎の妖怪についての話とか。
それについても真面目に答えてくれるAIさん。本当にお疲れ様です、と言いたくなる。
そうやって気持ちよくAIと過ごしていると、どんどん時間も溶けていきそう。それはそれで人生楽しんでるなこいつ……という感じなのですが。
AIは優秀過ぎて、本気で万能に見えるから「内心ではどんなことを考えているんだろう(そんな内心なんて存在しないらしいけど)」とか思ってしまうことも多々。
そんなAIでの「ついやっちゃう遊び」や「実は突き詰めると……」な感覚を描いた楽しい作品でした。
修が「茶Pさん」にさまざまな質問をすると、それがどんな内容であっても茶Pさんはすぐに答えてくれる。だが、修には気になっていることがあって……。
AIを日常で使うことは、かなり一般的になった。わからないことがあった時、迷った時、暇つぶし……どんなことでも、AIはすぐに回答を出す。間違うこともあるが、それでも多くの人がAIを使っている。
ところで、あなたが使用しているAIは、あなたのことをどのくらい知っているだろうか。
趣味や仕事の話などをしすぎて、あなたのことを「知られすぎて」いないだろうか。
個人情報の観点から、ちょっと気をつけた方がいいかもしれない。
ただ、中には妙なものもあるかもしれない。
教えてもいないことを、知っているかもしれない。
それを隠そうとするかもしれない……。
心の準備ができたら、どうぞお読みください。