曼珠沙華。
ヒガンバナとも呼びますね。
名の由来は、お彼岸の頃に咲くから……なのでしょうけど、「彼岸」と「此岸」を強く感じさせる花であります。
風に揺れる花の色。そして――――
あわてて走る弥一は、まさしくその赤に追われています。
なぜ追われるようになったのか。
なぜ走らなければならないのか。
それらの理由は読めばスンナリわかることでしょう。
抑揚、間、緩急。まるでヒノキ舞台に座る噺家を見ているかのような存在感がありますから。
しかし。
わからないのは……
弥一が走る、この場とは?
此岸、はたまた――――
秋の夜長に、思いを馳せるのはいかがでしょうか。
ご一読を。