最後の数行が、読んでいて一気に怖くなります。最初は仕事で失敗した営業マンの、やりきれない一日を読んでいるつもりだったのに、「飛び込み先リスト」「電車がホームへ滑り込む音」「どんぶりの中身を飲み干すくらいの時間」という言葉が重なってくると、まさか……と最悪のことまで考えてしまいました。そこではじめて、それまでのカレーうどんや雨の描写まで、ただの情景ではなかったように感じられて、読み終わったあともしばらく嫌な余韻が残ります。
カレーは漢《おとこ》の魂食《ソウルフード》!こんなどん底の男こそ、カレーを喰うべし。カレーのバランス取れた栄養に、僅かでも入っているだろう肉に、その店独特で調合されたスパイス! これこそ理想のリベンジ食。ウンチクですがカレーに使うスパイスの、ウコンもクミンもターメリックもウイキョウもコリアンダーも漢方薬でもある! 身体に悪い訳がない!ただ、カレーうどんは、黄色い汁が跳ねるんだ……。