読んでいて自分はドキッとしました。
深刻な理由もなく、なんとなくで死んでみたいな、と思ったことに心当たりがあるからです。
結局のところ、死ぬための度胸なんてものがなかったがために、今もまだこうしてゆるゆると生きているのですけれども。
自らその一歩を踏み出すというのは、結構なエネルギーが必要なものなのです。
けれども、多分それだけのエネルギーが、ふとした時に臨界点に到達する事も、ひょっとしたらあったかもしれない。
近所のコンビニにトイレを借りに行くような感覚で、その一歩を踏み出してしまうかもしれない。
だからこそ、向けられた「あなたにも」という言葉に心が引っかかってしまうのですよねぇ……。
そういう漠然とした衝動に飲まれたことがない、という方は、たぶん幸運です。
そして、そうでないという方々には……本作が痛烈に引っかかって、どきりとさせられることでしょう。
生と死を隔てるものは、ほんの僅かな心の持ちようの差であると感じさせる本作、少し今の人生に迷いを感じる時に読んでみてはいかがでしょうか。