SFやミステリーが主戦場のアタヲカオさんの最新作です。カオさんには珍しいラブコメですね。
「990円の神様」のお題で書かれた2000字ピッタリの掌編です。
ですが、2000字とは思えない盛りだくさんな内容です。
ストーリーは、あるとき、冴えない青年のスマホに可憐な美少女が現れるところから始まります。が、利用料月額990円と書いてあるのに、なぜか本人が「絶対に開くな!」と。
あんまり可愛いんで思わずポチっとやってしまったら、玄関に誰かが。。
そこからの騒動は皆さんで確かめてください。
少女の本名、「窮乏招来厄縁断之大神(きゅうぼうしょうらい・やくえんたちの・おおかみ)」が、数々のアクシデントやオチに繋がっていきますよ。
ストーリーと会話がテンポよく進み、あっという間に読み終えてしまう良作でした。
これお勧めです。
「絶対に契約しないでください」
「一生後悔します」
「いいから、開けるな」
――そこまで言われたら、逆に押したくなるじゃないですか。
しかも画面にいるのは、好みど真ん中の可愛い神様。
そして年間契約なら、なんと月額990円。
……安い。
怪しい。
ものすごく怪しい。
でも、990円。
この絶妙すぎる誘惑から始まって、あとはもう怒涛です。
主人公ヒトシが一歩進むたびに、
「えっ」
「ちょっと待って」
「今度は何!?」
と、こちらまで一緒に振り回されていく。
2000文字という短さなのに、次から次へと状況が転がり、会話のテンポも抜群。
特にヒトシと神様の掛け合いが楽しくて、二人を見ているうちに、いつの間にかこの奇妙な契約の行方をもっと見ていたくなっていました。
そして何より、この神様。
最初からちゃんと警告しているんですよね。
何度も。
かなり真剣に。
それなのに――
……いや、ここから先はぜひご自身で。
月額990円で始まる、とんでもなく賑やかな神様サブスク。
「その値段なら、ちょっとくらい……」
そう思ってしまったあなた――
まずは契約する前に、この一話をお読みください。
作品をご紹介した私は、責任を負いかねます(笑)