内容はシンガポールに語学留学したときの話で、二万数千字となかなかボリュームがあり、読み応えがけっこうあった。
私はシンガポールに行ったこともなければ、どこぞに留学した経験もないので、興味深く読めた。
ただ、個人的には、内容よりも文章がおもしろかった。
固有名詞がたくさん(それも私の知らない言葉が)出てくるわりに読みやすい。なんとなくで読み飛ばしてもいいような雰囲気が文章にある。それに甘えてすらすらと読んだ。だから、内容の理解度はあまり高くないだろう。でも、それでいいような気が、やはり文章の雰囲気からする。それが、作品としての味になっているようにも思う。
なにを言っているのかわからないかもしれない。書いている私も、よくわからずに書いているところがある。明確に言えることは、「なんかふしぎな文章」を読んだなということだ。ちゃんと読めばためになる内容なのだが、わからなくてもわからないなりに、楽しい暇つぶしになる文章である。エッセイを読ませるのには、この旅行記のようなオリジナリティが、文章にいるのだろうな。ぜひぜひ、ご一読あれ。