時代の波に流されながらも誰も責めず、他者の幸せを心から喜べる透哉の愚直なまでの誠実さ。世間から見ればダメおじだったのかもしれないけれど、決して腐らず、真っ直ぐに生きたからこそ巡ってきた温かい結末にほっとしました。戦後の時代の変化も細やかに描写されていて、まるで自分もその時代の流れの中にいるよう。この別れと再会を通して描かれる温かな恩返しの物語は、読後感も非常に良く、彼らのこれからを期待してしまう自分がいます。