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  • ジンギ、働きたくないからこそ何時間もオンライン麻雀で研究するという妙な勤勉さが実に面白いですね。「あえて読ませる」実験もコテツとは似て非なる発想で、二人が強者として意識される理由がよく分かります。そしてオンラインではアキラに一度も勝てていなかったという事実も、普段控えめなアキラの底知れない強さが見えて好きです。
    後半は元詐欺師と「普通の人」だった二人が、麻雀だけを接点に恋愛相談までできる友人になっているのが微笑ましいです。「14歳からマルメンライトを愛してる」で恋愛の一途さを語るジンギ、この男かなり面白いですね(笑)。

  • 「この手順がおれのプライド!」というコテツの言葉が格好いいですね。結果としてアガれなくても、自分の最大の武器である「読み」を信じて西を手放す――勝敗だけでなく、どう打ったかに自分の誇りを置いているところに、コテツという雀士の芯がよく表れていました。
    そしてシオリ、片道1時間40分を解消するために引っ越しまで決断するとは……! 徹底した計算女王が「約束だから」と自分に言い訳しながら、どう見ても感情で動いているのが可愛いです。コテツとの出会いが、早くも彼女の合理性を狂わせ始めていますね。

  • ついにジンギが富士2号店に合流しましたね。しかもマサルの幼なじみだったとは……バラバラに紹介されてきた人物たちが自然に一卓へ集まり、その最初の1000点だけで三人全員に「手強い」と思わせる登場が格好いいです。

    派手な高打点ではなく、ピンフのみの「高評価闇テン」で実力を見せるのもジンギらしいですね。コテツですら気配を察知できず、しかもアガった瞬間から三人がその手順を材料にジンギを分析し始める――まさに「カラスたち」が互いを見つけたような一局でした。

    作者からの返信

    かなさん

    いつだって本当の強さというのは目立つプレーの中には無く、静かな何気ないことに含まれているものです。こういうのを見逃しているようでは一流雀士とは言えない。
    ほら、刃牙でも独歩が言っていたでしょ?「嘘っぱちは声高に語られ、真実ってのは小声で囁かれる」って。似たようなことですね。

  • コテツとシオリ、これは鮮烈な出会いですね。「私より私の麻雀を見ている」とまでシオリに思わせるコテツの読みと、それを気味悪がるどころか面白がるシオリ。この二人だから成立する「あなたと私の合作」という言葉がとても洒落ていて、シオリが初めて麻雀そのものに心を動かされ始める瞬間として印象的でした。

    そして前作でミズサキが「凄まじい強敵」と呼んでいたシオリに、こんな時代があったのかと思うと感慨深いです。それにしても「また来る」の一言だけで即座に就職を決めるコテツ、麻雀への執念とは別方向にも実に素直で可愛いですね(笑)。

    作者からの返信

    かなさん

    この時のシオリにもモデルがいまして。ドラの発を彼女の打ち筋を信じているから捨てたのは懐かしい思い出です。
    コテツは好きになったら一途な男なんで、もうこの時シオリに夢中です。とは言え、連絡先も知りませんから、また来るという言葉を信じてここで待つしかないですよね。

    ちなみにですが、シオリのモデルとなる人が『ライバルは◯◯崎プロ』と言っていたのでミズサキが生まれました。

  • コテツとアキラ、もう始発まで麻雀を語り合う仲になっているのがいいですね。特に「対応する」のではなく相手を「対応させる」というコテツの発想が実に彼らしく、読みの強い相手だからこそ罠にかけられるという駆け引きが面白いです。

    そして「カラスハンター」という呼び名がここで出てくるとは……タイトルの『カラスたちの戯れ』にも繋がってきそうな印象的な比喩でした。強者を「普通の人には見えないものが見えるカラス」と捉えるのも、この作品ならではの格好いい表現ですね。

    作者からの返信

    かなさん

    例えば三振にとってアウトにするのが普通の勝ち方ならば、コテツの勝ち方は『打たせていこうぜ』というやつです。安打にならない玉を投げて打たせて捕球の一発アウト。相手の打ち方まで読み切っているということですね。わざと打たせるなんて真面目なアキラにはない発想です。真逆の強さをお互いに持つ2羽のカラスは良い好敵手となれそうです。

  • ここでコテツ、アキラ、マサルが繋がるんですね。しかも圧倒していたコテツを、ひたすら耐えていたアキラが最後の国士無双で200点差捲り――第一印象としてこれ以上ないほど鮮烈な出会いでした。

    何より「負けない勝負なんか楽しくない。麻雀は負けるから楽しいんだ」というコテツの感覚が好きです。ミズサキも苦しい局面や難しい選択そのものを楽しむ人でしたが、コテツにもまた別種の「麻雀馬鹿」らしさがあって、負けた瞬間にむしろ麻雀熱が燃え上がるのが格好いいですね。

    そして第一話から語られていた「才能とは出会いありき」というテーマが、早くも形になってきました。コテツとアキラがお互いに麻雀を心底楽しめる相手を見つけたこの一局が、長い付き合いの始まりになると思うと、とても良い出会いの回でした。

    作者からの返信

    かなさん

    友達相手にハンデを与えても勝っていたコテツにとって負ける事は刺激的でした。しかもそれが同世代の若者にやられたとあっては。俄然燃えてくるものがあります。
    ミズサキは不利になるほどヤル気になる子でしたが、コテツは関しては負けるほど燃えるのでどんなに勝ってもそれはコテツを燃え上がらせるだけ、手に負えませんね(笑)。

    麻雀とは相手ありきのものです。ここでの出会いがなければコテツの才能も開花しきることなく萎れたかもしれませんね。

  • アキラの「4人目」という一見地味な立ち位置が、実は「強いからなるべく呼びたくない」という理由だったのが面白いですね。そんな彼の人生を変えたのが、勝つ技術ではなく「新規の若者から役満は当たれない」と小四喜を見逃した雀荘店員の姿だったというのも印象的で、前作のミズサキが大切にしていた「飛ばないことも接客」を思い出しました。

    そして、シオリ……前作エピローグに名前が出てきた「白山シオリ」はこの人だったんですね。なんと、ミズサキが「凄まじい強敵」と呼んだ相手が、現時点では麻雀そのものにほとんど情熱を持たず、数理だけで女王位まで獲ってしまう怪物だったとは……!

    「もっと夢中になれる強者」を本人も気付かないまま求めているというのが、とても良いですね。彼女がいつ、どんな形で麻雀を本当に「楽しい」と思うのかが俄然気になってきました。

    作者からの返信

    かなさん
     
    アキラは雀荘店員としての心構えに感動してメンバーになるという変わり種です。彼の存在なしにはこの物語は進まない超重要人物と言えるでしょう。
    そして、シオリ。出ましたヒロイン! ミズサキでこっそり触れた部分をしっかり憶えててくれてめっちゃ嬉しいです!!
    これから彼女によってこのストーリーはどんどん楽しくなりますので、続きをお楽しみに!!!

  • 今回はマサルとジンギ、まったく違う人生を歩んできた二人が「麻雀を生きる場所に選ぶ」までが対照的に描かれていて面白かったです。家族を支えるために必死で働き、ようやく「自分は麻雀の道で良かった」と思えるようになるマサルの歩みには、静かな重みがありました。

    一方のジンギは、2億円を稼いで全部なくしてからの「ロン! ザンク」が強烈ですね(笑)。元詐欺師らしく、相手にテンパイを悟らせず3900点を掠め取っていくスタイルが、第一話で示された「麻雀を打つやつは全員嘘つき」というテーマに早くもぴったり重なっています。

    そして前作を読んだ後だと、「雀荘で働く」ということにも以前とは違った意味を感じます。ミズサキたちとはまた違う経緯で麻雀を居場所にした人々が、これからどこで交わっていくのか楽しみです。

    作者からの返信

    かなさん

    マサルは今でも連絡取り合う仲の親友をモデルにしてます。彼の不遇さは本来ならグレても仕方ないものでしたが、本人の性質によって素晴らしい未来を手にします。
    環境に負けない彼の強さが未来を切り拓居ていきます。

    一方、ジンギですが、彼もモデルがいて2億円とかも実話だからやばいです。ここだけの話ですが(笑)

  • 冒頭の「麻雀を打つやつは全員嘘つきだ」から、前作とはまた違った麻雀の面白さを描く物語なのだと一気に引き込まれました。『ミズサキ』では教えることや広めることが大きな軸でしたが、今回は「騙し合い」「読み合い」に焦点が当たりそうで、同じ麻雀世界の別角度として面白いですね。

    コテツが推理小説好きから麻雀を「推理ゲーム」と捉える流れも綺麗です。さらに、一見すると麻雀とは無関係だった音楽記憶能力が、打牌音から手出し・ツモ切りを記憶する能力につながるとは……才能は出会いによって意味を持つ、というあらすじのテーマが第一話からしっかり形になっているのが印象的でした。

    そして『卓上の名探偵』を「呼ばれていた」ではなく「呼ばせていた」というオチ、このギャグ好きです(笑)。能力は本物なのにちょっと格好つけたがりらしいコテツの人柄まで、最後の一言で一気に見えてきました。

    作者からの返信

    かもさん改めかなさん

    麻雀は背後の取り合い、それが真実ですし、そういうのを楽しいと思える人たちの遊びなんで。そのことはまず最初に言っておきたくて書き出しました。 
    ちなみに僕が一番最初に書いた小説がこれなんで実話が元になってる部分が多々あります。歌記憶能力とか、本当にあるので。
     そう、コテツは僕です。これからよろしくお願いします!