怪談を集めていた男が、最後には自分自身が怪異になってしまう。その変化が気持ちいい作品です。現代社会に息苦しさを感じながら「百鬼夜行」を夢見ていた男にとって、妖怪たちとの遭遇は恐怖ではなく、むしろ待ち望んでいた世界への入口だったのでしょう。100編の怪談を「妖怪たちを現世につなぎ止める力」として逆手に取る展開も面白い。最後の「青い提灯」が、彼にとって新しい人生の始まりに見える一作でした。
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怪談投稿サイトに寄せられた百の怪談を集め、真夜中の十字路で儀式を始める男。現れた妖怪たちに生贄として狙われますが、彼は少しも怯えません。怪異を見たいと願った男が、やがて何になるのか。立場が逆転する瞬間と、青い提灯が灯る結末が印象的な現代妖怪ホラーです。皆様もぜひ――百鬼夜行が始まる夜を覗いてみてください。
現代に於いて。『怪談』を集めるのはネットで不特定多数の人々から募るという、その方法で集めた 怪異譚 を ───記録媒体に落とし込む。 怪を語れば 怪 至る。それは古より語り継がれてきた怪異の本性。『百物語』の最後に、青紙が貼られた行燈の火を消すのは 禁忌 でもあり、又怪異と相見える 道筋 でもあるのだ。ネットで集めた怪異譚。 それを 有効活用 する男の渇望とは。まさに、願ったり叶ったり。『百鬼夜行』の道行は、暗闇の中に青い陰火を灯す。