この設定がまず面白いです。ユイトの万象奪界は、能力だけでなく記憶や感情まで奪える強力な力。でも、その力を使うほど胸の奥に「もっと欲しい」という渇きが溜まり、自分自身まで削られていく。それでもユイトが力を使うのは、今度こそ大切な居場所を守りたいから。盗賊団の仲間たちとの、ちょっと笑える日常や一緒に食卓を囲む温かさがあるからこそ、その居場所を失う怖さが伝わってきます。特にライラとの掛け合いは、殺伐とした世界の中で二人の距離感が感じられて好きでした。