「その本が読み終えられた直後の五秒間の環境音」が聞こえる。それを無意味な超常現象と胸の内で語る主人公とともに、はじめ読み手も同じ印象を抱きます。ですが、無意味かと思えたそれこそが、このお話が本当に面白くなる鍵でした。小さな奇跡のようなそれは彼女の手によってやがて意味あるものへと輪郭を持ちます。たくさんの人のあとがきに触れたこの主人公がこの先どんなあとがきを描くのか、興味深いです。