AIとは、誰もが持てるようになったサイバー世界の拳銃である。
圧倒的に手軽な力であり、扱い方ひとつで人を救うこともあれば、致命傷を与えることもある。
今回の話はそのうちの後者寄り、今後も起こるであろうモデルケースの話。
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AIが持つ危険性は今まで様々に語られてきたし、最近だとAI開発会社の技術者が「これ以上AIを成長させると、人類がコントロールできなくなるからやめて!(意訳)」と発言して話題になっている。
ただ私個人が懸念しているのはそういう壮大なスケールの話より、作者が語っているような、当事者の知らない間に「ひん剥かれ、素材にされる」という現象なのだ。
例えば、街を歩いていて、その動向を誰かに撮影されたとしよう。その人はその動画をAIで加工し、別の衣服を着せたり、顔を変えたり、特定のポーズを取らせる、(音声が含まれていれば)歌を歌わせることが出来る。
厄介なことに加工者が撮影者当人である必要はなく、どこかの動画にたまたま映っていただけで加工されるリスクがある。もちろん、世間に公開しなければその事実がいつまでも露呈することはない。(今回の事件も表に出たからこそ発覚したと言えるだろう)
タチが悪いことに、加工者とターゲットの間には何の接点もなく、しかも、加工者当人にも大した思い入れがない。強いて言うなら、元となるものが自分の目の前にあったから――「加工できるから加工した」というくらいの繋がりしかない。
いるだけで素材にされる。
これって、とんでもなく恐ろしいことのような気がするのだ。