第4話 キャプテンラブと魔法技術
第4話 キャプテンラブと魔法技術
キャプテン・スレインが冒険者として活躍している間は、いつも副長はお留守番だった。
「ああ、キャプテン・スレイン♡」
「あなたはどうしてキャプテン・スレインなの?」
手製のキャプテン・スレイン人形を見て言った。
「あなたの逞しい胸板、あの筋肉のついた腕に抱かれてみたい。」
「キャプテン・スレインは、どんな女性が好みなのかしら?」
「食べ物の好みは何なんでしょう? いつも同じ宇宙食を食べているから分からないわ。」
「でも、いつか私の魅力で振り向かせてみせるわ。」
アストリアは自室の窓から船外を眺めて、物思いにふけった。
「そうよ、そうなんだわ! あんなにカッコよくて素敵な方なんだもの、悪い虫がつくのは当然よ!」
アストリアは、この日ばかりは流石についていくと譲らなかった。
仕方なく航海長に船を任せて、キャプテン・スレインは副長アストリアを同行させた。
冒険者ギルドに着くと、待ち構えていたパーティーがいた。
「待っていましたわよ。キャプテン・スレイン!」
魔法使いのアレイアがキャプテンの前にやって来て、腰に手を当てて言った。
「キャプテン・スレイン、今日は私達とパーティーを組んでもらいますわよ。」
「おーほほほほっ。」
高笑いをするアレイア。
「あー、またか。」
とキャプテン・スレインがまずい顔をした。
「また君か。」
「何度も言ってるが、我々だけでやりたいんだ。だから君たちの手は借りない。」
「またそんなことを言って、はぐらかされませんわ。」
アレイアとキャプテン・スレインの間に、副長アストリアが割り込む。
「なんですか? この女は……。」
アストリアとアレイアの間で火花が散る。
こいつは敵だと彼女は、直感で感じ取った。
「ふん。私のキャプテンに気安く話しかけないでくれます?」
「なんだ、この女は!」
女達の間に割って入るキャプテン。
「わかった、わかった。一緒に狩りに行くから、喧嘩はなしにしてくれないか。」
こうしてキャプテン・スレイン達は、アレイア達とモンスター狩りへ向かうのだった。
キャプテン、副長、アンドロイドAlpha、アンドロイドBeta、魔法使いの女、女戦士、女狩人、女剣士、女神官は、ゾロゾロと深い森の中に入って行く。
「あんた、キャプテン・スレイン様のなんなのさ?」
「私はキャプテンのパートナーよ。」
「パートナー?」
何を言っている、副長。
「まぁ、ある意味ではそうだが、仲間だってことだ。」
「ふーん。そう。」
何か、この2人はいがみ合ってやりにくいんだよな。
そんな会話をしていたら、いきなり大木を掻き分けてジャイアントスネークが現れた。
「でかい! 全長20〜30mはあるか?」
各自、戦闘態勢を整える。
しかし、キャプテン・スレイン達のレーザーライフルの一斉発射で、敵はあっという間に倒されてしまった。
「流石、キャプテン・スレイン様ーっ♡」
胸を押し付けて抱きつく女魔法使い。
それを引き剥がす副長アストリア。
副長と女魔法使いが、また喧嘩をはじめた。
騒いでいると、森大トカゲが3匹ほどやってきた。
「お前達が騒ぐから、またモンスターがやって来たぞ!」
「今度は私達にやらせて!」
モンスターが近づく前に女魔法使いが、泥魔法で敵の足を止める。
女戦士や女剣士が前に出てモンスターと対峙し、弓使いが後方から矢を連射する。
女魔法使いがアイスウォールで、3匹まとめて凍りつかせた。
剣士、戦士が凍っていない部位にダメージを与える。
とどめは女魔法使いのサンダーボルトで仕留めた。
探査船クルー達は、あの御伽話にでてくるような、魔法に驚かされた。
それとキャプテン・スレインは、女魔法使い達の連携が取れていたことに感心した。
「なかなかやるな。」
「うん♡ やるわよ。」
「しかし、討伐した魔物はどうする?」
「どうするって、マジックバッグに入れて持って帰るだけよ。」
と女戦士らがマジックバッグを開けて、モンスター達をしまおうとする。
「ハハハ。そんな小さなバッグに入るわけ……。」
あの巨大なモンスターが、みるみるうちにしまわれた。
「……あるよな。」
モンスターを次々とマジックバッグにしまう様子を、呆然と見守った。
「今の、見たか?」
「見ました。何なんですか? あれは……。」
「マジックバッグを知らないの?」
「高いけど、普通に売ってるし。冒険者なら誰もが持ってるわよ。」
……と女魔法使いが説明してくれた。
原始的な現地人の文化と侮っていたが、物凄く良いアイテムを持っている。
レーザーライフルは威力があるが、発射回数は30発。バッテリーパックも重い。
一方、魔法使いは杖だけ。魔力があれば何度も使える。しかも補助魔法で回復し、魔力回復ポーションなるものがあるらしい。
さらに魔法道具のアクセサリーで、能力を底上げしたりする。
チートすぎるだろ、これは。
剣士や戦士もそうだ。補助魔法で防御力が上がったり、戦闘力が何倍にも上がる。
体力回復ポーションなんかもあるし、宇宙冒険者より断然コスパよく強い。
宇宙冒険者の宇宙スーツは高性能だが、メンテ費用は高い。レーザーライフルやレーザーソードなどはランニングコストが高い。
「この世界の冒険者はチート過ぎるだろ!」
現代科学よりも、断然凄い魔法技術だとキャプテン・スレインは思うのだった。
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