私は異世界物語が苦手です。
有名作品も読み、ランキング作品も読みました。
……私の肌に合うものがなかなか見つからず数話でリタイヤしました。
それなのに。
本作には、私はあっという間に没頭していました。
丁寧に書き込まれた地の文には、貞操逆転した世界の街の人々の様子が鮮明に書き込まれています。街並みの景色や行き交う人々の空気までもが自然に立ち上がってきます。女性優位の世界だからこそ起こる生々しさ、欲情、主人公を巡る小さな企み。どれもが世界観の中から自然と人物が動き出しているように感じます。
戦闘シーンも見応えがありました。剣劇の重圧感、砕け散るゴブリンの身体、飛び跳ねる体液。どれもが生々しく映像が立ち上がってきます。
特に私が心を惹きつけられたのは随所に光る作者様の言葉の置き方です。
「山賊の収穫祭」というワードには、私はもう心が躍り出しそうでした。
「ああ、そうか。盗賊は繁殖するんだよね。定期的に刈り取ったほうがいいよね。ウン」
と、謎の納得をしました。
男娼、というテーマもあり、軽い性描写があります。
私はもうそれだけでも大興奮なのですが、まさかそれ以外の点でこんなに興奮してしまうとは思いませんでした。
続きを楽しみにしています。