応援コメント

すべてのエピソードへの応援コメント

  • 幸福刑への応援コメント

    燈さんが、一生の覚悟を決めて背負った幸福という名の罰。

    冒頭の編集者の男との会話。決して善意ではなく、人目を惹ければそれで良い。本人にとっては苦しみでしかないものを、外側の人間は「美しい物語」として消費してしまう。燈さんが嫌悪しているのは、他人の人生を、自分たちが理解しやすく勝手に整理してしまう社会そのものなのではないでしょうか。

    タイトルの「幸福刑」。燈さんは、姉の祈りを裏切らないために、幸福であり続けなければならない。悲しむことも、苦しんむことも。だから笑顔で居続けようとした。「幸福であり続ける、演じ続ける」事が罰。この発想に、本当に私は感服しました。

    一生懸命燈さんの為に働いて、「夢をなげうって尽くす姉」と、「作品でお金が稼げた」と伝え、姉を解放したかった燈さん。

    本当は姉を救い、幸せを願ったはずの一言が、姉から生きる意味を奪うトリガーを引くことになろうとは、燈さんは夢にも思いませんでしたよね。だからこそ、燈さんは自らが命の選択をすることすら許されない…それは姉の生きた意味を無にしてしまうから。何と残酷な罰なのでしょうか。

    悲劇には感動的な結末を。 努力には成功を。 死には意味を。 愛には美しい答えを。
    けれど、現実の人生には、そんなに都合よく答えが用意されているわけではないですよね。だからこそ、この作品の「幸福」は美して怖さがありました。

    作者からの返信

    いつも拙作を丁寧に読み込んでくださり、温かいコメントに加えて素敵なレビューまで本当にありがとうございます!

    本作のアイデアは原曲のMVからいただいたものですが、仰る通り「都合よく綺麗な答えが用意されていない現実のやるせなさ」や、善意が裏目に出てしまう残酷さを表現したいと思って作った作品でした。
    一般的な心理とは少し違う姉妹の歪な関係性を説明しようとするあまり、遺書のくだりなども説明的になって文字数も増えてしまったかな……と反省していたのですが、一番伝えたかった「罰としての幸福」を鋭く汲み取っていただけて嬉しいです。

    いただいた温かいお言葉を励みに、また投稿ペースは遅いですが、地道に創作も続けていければと思っております。

    また、「湾岸殺人事件」の続きもとても楽しみに拝読しております!
    私などはつい妄想ベースで書いてしまうことが多いのですが、舞茸さまの作品は警察などの組織描写や人物の動線まで非常にリアルで、毎回引き込まれながら展開を追っております。

    いつも温かいお言葉を本当にありがとうございます。