この物語は、ある核家族の崩壊と拡散を描いている。
戦後昭和の旧厚生省がモデル化した、夫婦と子2人の、典型的な核家族。
これは戦前の家制度の大家族のような「構成員の変化」を想定していない。
大家族が崩壊していく中、確かに核家族のモデルはあの時代を支えた。
核家族の功績は、決して無視もしくは軽視できるものではない。
しかし、構成員が変われば、その形態は否応なく変わらざるを得ない。
老いていく夫婦に成長した娘と息子。
彼らはやがて、その「家」を去っていかなければならない。
かくして核家族は解体し、しかし、拡散していくものではないか。
まさに、1960年代の全共闘のように。