私たちが夜空を見上げるその同じ時、月側では「青き星」を愛でる宴が開かれているという、視点の逆転がとにかくロマンチックで胸を打たれました。
「お月見案内人」の任務にクスリと笑わされつつ、後半のかぐや姫が抱く悠久の郷愁にはファンタジーならではの優美な切なさが満ちています。
月の住人視点の「青き星」や「星見酒」、「星見団子」といった言葉選びのセンスも素晴らしく、「いつかまたあの星から月を」という禁忌に触れてとしても…という姫の願いに、温かな余韻が残りました。
現実の季節の風習にこんなにも愛おしい裏側の物語があると思わせてくれる、心に静かに染み渡る名作です⭐︎🌕