健全な男子の素朴な疑問が最終的にこんなにも残酷な答えに辿り着くとは思いませんでした。
女が消え、男同士の「愛」によって女へと変化し、命を繋ぐ世界。奇想天外な設定なのに、読み進めるほど描かれているのは、とても生々しい人間そのものの感情です。
愛する人を失いたくないという気持ち。生まれてきた命を未来へ繋ぎたいという気持ち。同じ「愛」でも、二人の中にあるものは少しずつ違う方向に向かっていたのかもしれません。
「愛」が人を幸せにするとは限らない。その怖さと切なさが、読み終えたあとまで残りました。
美しくて苦い物語です。