けれど彼女だけは、そこに計り知れない感情が宿ると感じ、人生を懸けて守ろうとします。その決意の強さに引き込まれる一方で、守るために母やルケとの距離が開いていく姿は痛ましくもあります。
印象に残ったのは、ルケもまたリユを守ろうとしていることです。彼が贈ったものをリユが身につけられない理由を、彼は知らない。それでも手を差し伸べ続ける二人の場面には、言葉にできない事情ともどかしさがありました。
さらに戦争の中で、兵士ラコクも自分なりに誰かを守ろうとします。同じ「守る」という思いが、相手にはまったく違う形で届いてしまう。そのすれ違いが、話を追うほど切実になっていきます。
何がいちばん大切なのか。誰かを守るために、何を失ってよいのか。
簡単には答えられない問いが残っています。この先、リユたちがどう向き合うのか、続きを見届けたいです。