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放課後ラグビーミニ講座②

※しばらく、こんな形でノートに掲載していきます。

――バスケと逆!?ボールは過去(うしろ)にしか繋げない

あおい:「レイナ! 今のパス練習、やっぱり納得いかないんだけど!」

レイナ:「あはは、まだ言ってる。バスケのクセが抜けないねー」

あおい:「だって、なんでボールを前に投げちゃダメなの?ゴールは前にあるのに、パスは後ろって…。非効率すぎない?」

沙耶:「……確かに、合理的ではないわね」

レイナ:「お、沙耶も来たね。まあ聞いてよ。ラグビーには『スローフォワード』っていう絶対的な反則があって、自分より前にいる味方にパスを投げたら、その瞬間にプレーが止まって相手ボールになっちゃうんだ」

あおい:「うーん……」

レイナ:「もっと言うと、ラグビーは『ボールを持っている人より前でプレーしちゃダメ』っていう大原則があるの。待ち伏せ禁止、みたいな?」

沙耶:「待ち伏せ禁止…? それって、サッカーのオフサイドと考え方は似ているのかしら」

レイナ:「そう、それ! さすが沙耶! サッカーだとオフサイドラインはDFの位置で決まるけど、ラグビーはボールの位置がオフサイドラインになるんだ」

あおい:「ボールがライン…?ってことは…」

レイナ:「そういうこと。ボールを持った人は、自分が前に走ることでしか周りの味方を使えない。そして、ボールより前にいる味方は、一度ボールの後ろまで戻らないとプレーに参加できない。だから、全員が常に動き続けないといけないの」

沙耶:「なるほど。前にいる選手は、ただ待っているだけではボールをもらえない。一度、サポートのために戻る動きが必要になるのね」

レイナ:「正解!常に走り続けて、ボールより前に出たら戻り、ボールをもらったら一番前に出る。この『ボールを追い越し続ける感覚』が、ラグビーの一番面白いところなんだよ!」

(つづく)

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